幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り「2007年12月号(チャイルド)」

 作品展では、たくさんの方に見にきていただき、ありがとうございました。子どもの成長の様子がよくわかっていただけたのでは、と思いますが、いかがでしたでしょうか。今年は、インフルエンザの流行がすでにはじまっているようです。対策に心掛けて下さい。

何年間か年長の造形の時間に「飛び出すカード」(ポップアップカード)を作っていました。今年は別のカリキュラムに押されて登場はないのですが、その時の様子を書いた何年か前のパル便りを紹介したいと思います。

 年長の造形で「飛び出すカード」を作りました。導入を「お手紙をもらったことのある人はいますか」「それは、どんな時にもらいましたか?」というあたりから投げかけてみました。子ども達は「年賀状!」「お見舞の手紙出したことある?」「お礼の手紙!」と様々に答えていて、結構手紙という習慣を理解できるのだなと感じられ安心しました。筑波小の受験課題に何度かこのカード作りが出題されたことがあり、(だからパルが取り入れているというわけではありませんが)カード作りの工夫や技術も然ることながら、カード(手紙)の持つ意味ももちろん重視されていたであろうことは容易に想像がつきます。家族や、日々遊ぶ友達だけでなく、他者(普段余り会わない親族、引っ越しなどで別れた知人・友人等)への想いを持つことや、又家族や友達にもそれぞれの機会にあらためて特別な想いを持ち、それを伝えることの意義を理解できるかということは年長児としての社会性を持ち得ている、という点において、その子どもの自律度がうかがえるというものです。このような課題に取り組む(授業を受けるという意味ではなくチャンスを得る、という意味で)子どもにとってよい学習となり、よい成長を促すことになる、と考えていくことが大切です。計算能力や知識の記憶能力があっても思考能力や判断能力がなければ前者の能力は生きてきません。パルでは、年長の授業の今から3月までを、いかに考えるか、考えた自分の主張を人に伝えることができるか人の話を理解することができるか、その上で協調性を持つことができるかを焦点にして進めていきます。一つのテーマから多くの要素を掘り出して、子どもにとって意義のあるチャレンジになるように仕組んでいきます。本当の「総合力」を持つことができる子どもを育てていきたいものです。

 これは、年長について書いてありますが、年長児だけに当てはまることではなく、少・中についても同じことが言えます。幼児にとって日頃積むべき学習の内容、方向性はよく吟味する必要があります。日常をおろそかにせず、その力をきっちりと引き出し、定着させる授業を心掛けていきます。