幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り「2008年5月号(リトル)」

コートをクリーニングに出したのを後悔する程、今だ3月の気温に逆戻りしたりして、自身の体調のコントロールが難しい毎日です。しかも。このところ雨が多く春だ!という気分になかなかなれません。でも、リトルの子ども達は毎回着々と新しい遊びに取りついて楽しさを味わいつつあります。

 新しいクラスがスタートして3週間が過ぎました。朝お母さんと離れる時は泣いていても、すぐに泣き止んで楽しく遊んでくれる子が多く、まずまず順調なすべり出しかと思います。お子さんに泣かれるとお母さんも辛いでしょうが、泣くような状態を作っていることをことさらマイナスに考える必要はないと思います。お子さんとお母さんとはお腹の中からのお付き合いで、子どもは全面的にお母さんと二人の世界が好きです.けれどお母さんがお子さんを教室にお連れになった理由の一つには、外の世界に少しずつ慣れて欲しいというお考えがあってのことと思います.子どもは初め、お母さんと引き離されるのは当然の事ながら不安に思い、抵抗します.でもお子さんが私共の手に委ねられた瞬間から、私共も必死に子どもの気持ちに寄り添い,言葉をかけ、気分を楽にしてあげようと努めていきます。そうするうちにお子さんは私共の言葉に耳を貸すようになり、怖くないんだということを実感します.何か困ったことが起きても助けてもらえることを知るうちに、不安が消え、お母さんの他にも自分の身を委ねていい大人がいることを知ります.その大人を仲立ちにして他の子どもと関われるようになる、これが集団への移行なのではないでしょうか。

 今泣いていない子も、そのうち泣くことがあるかもしれません。教室の中で毎回様々なことが起こり、それに刺激されて知的に伸びてもいきますが、何かの拍子に心細さを感じて泣くこともあるでしょう。が、上にも書きましたように、そうした状況が集団への入り口とお母さんがとらえて下されば、お子さんはスムーズに乗り越えてくれるでしょう。母子分離は、お母さんの役割と私共の役割がうまくかみ合ってこそ成り立つのだと思います.クラススタートの日にもお話ししたと思いますが、お母さんがゆったりと構えて ” 楽しく遊んでおいで ” と言う気持ちで明るく送り出してくだされば、きっと間も無くクラス全員がリラックスして集団遊びを楽しむようになってくれると思います。

 又オリエンテーションでお話ししたように、お子さんに集団で活動する力をつれたいと思ったら、けんかもある程度経験してもらわなければなりません。

けんかといってもまだ物の取り合い ( 引っ張りっこ ) くらいのことですが、時には引っ掻き傷の一つくらいは被るかもしれません。私共は子どものけんかに気付かないことはまずありません。どこで止めるかタイミングを図ります.子どもがけんかを認識し、なにかを感じるまでは見守ります.危険な段階になるまでには必ず制止いたします。その前段階での少しくらいのつかみ合いは「学習」と考え、余りことを大きく考えないで欲しいのです.兄弟のいないお子さんはけんかのチャンスもなかなかないでしょう。小さいうちにけんかの経験をすれば、まだ力も弱いので大事になりにくいものですが、体が大きくなってしまってからけんか初体験となれば、力も強くなっていて、しかも力の加減も不馴れなわけですから、事が大きくなりかねないのです.そうなる前の貴重な体験と考え、是非一寸したけんかにまで敏感にならないで下さい。

 ゴールデンウィーク明けに又元気でお目にかかりましょう.