幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り7月号(チャイルド)

 蒸し蒸しする日が続いています。教室でも余り湿度が高くなるとエアコンをかけざるを得ない時もあります。湿度が高くない時は、気温に体を慣らす為にも、しばらくはエアコンに頼らずに活動したいと考えています。昨今の子ども達は、”いつも適温” 状態で過ごすことが多く、体温の調整が出来ているか心配です。過度のエアコン漬けには注意が必要でしょう。

  • チャイルドの造形について

先日の年長見学日にお母さん方に書いて頂いたアンケートに、” パルの造形は単なる
お絵描きや工作ではなく、仕組みを考えるような科学的要素も含まれていて、感心します “というコメントがありました。よく理解して下さっていると、うれしくなりました。

 造形を通してどれだけのことを学ぶことが出来るか、このことに私どもは日夜腐心しています。絵が上手に描けるようになることも勿論ですが、手の動きがスムースになったからといって、絵が上手になったとは云えません。” 絵を描く” と云う活動には、伝えようとするテーマが伴ってくる訳で、感情表現や説明の要素など様々な要素が盛り込まれて成り立ちます。何より子どもが描こうとする意志を持つ必要があり、ここを抜きに練習を進めても魂の入らない仏を作るようなものです。だとすれば、どのような取り組みをしたら子どもを引きつけることができて子どもに描きたい気持ちを持たせられるか、ここが大切になってくる訳です。

 これは工作にも云えることで、今回のアンケートが示唆しているのは“風で動くおもちゃ” に付いてなのですが、風というエネルギーが物を動かす理屈、動かすものが意表を突いた物だと面白いその訳、それぞれを考え理解した上で活動に取りかかる頃には、子どもは一刻も早く作りたいという気持ちになっています。

 年中さんの課題で、”せんたく母ちゃん” をテーマに絵を描きました。まだ年中になった
ばかりなので、白い画用紙に一場面を切り取ってお話の絵を描きなさい、という活動は無理です。洗濯物を干す紐が描いてある画用紙に、子どもが思いついて描いた物を切り抜いて貼っていって画面を完成させるのですが、まずは描けるアイテムを少しでも増やそう、という狙いがあります。ただ様々な物を描きなさいと云われるのは負担でしょうから、そもそものお話のミソ ”何でも洗ってしまう” という面白さを味わってもらわなくてはなりません。ついでに “洗うことがナンセンスなもの” について理解出来るかどうかを、クイズで提示すると、子ども達は乗りに乗って大騒ぎ。こうして年中には難しい、物の性質のカテゴリー分けも、たのしさにまぎれて出来てしまったりする訳で、このように造形と云ってもその内容は多岐に渡っているのです。