幼児教室PAL パル・クリエイション

   

パル便り

パルだより7月号

 雨が降ると、4月並。晴れると真夏日に近くなるという、何とも過ごしにくいサイクルで天気が変わっていきます。上着が必要だったり、半袖で充分だったり、梅雨の間中こんな気温差が続くのでしょうか。体調を崩す人が増えています。気をつけて!

 年中は先日、ティッシュ箱を使って展開図を画用紙に写し、又それを箱にしてみるという授業をしました。初めに画用紙を1枚使って、どんな方法でもいいから箱を作ってごらん、と投げかけました。いつになく皆黙りこくって鋏を動かしているのを見ていると、今彼等の頭は一生懸命思考しているのだなということがよくわかります。
手順を教わって、それを理解して工作をすることも必要ですが、1から考えて作りたい物に近づくという時間もものすごく大切だと思います。先週この授業の延長として、画用紙だけを使って自分が作りたい物を作ろうという授業をしました。この年齢だと、全くの自由と言っても入り口が見つからずに手が止まってしまう子もいる筈なので、共通認識として小人の街を作ろうといった簡単な設定だけを投げかけました。家を作る子、電車を作る子、様々でしたけれど、こうしたカリキュラムは断然男の子の方が乗りやすく、女の子は不得意です。
この状況は30何年か前から変わりなく、多分に遺伝子的な問題が関わっているのだと思います。女性は地図を見るのが苦手、とも云われますものね。平面的な絵を描くのは、逆に女の子の方が得意です。手先も器用に動き、きれいな物可愛い物に引かれやすい、細かな物をかきたい気持ちも強いと言った性情が相まって、早くからまとまった絵を描く事ができます。
方や男の子は、手先の微細運動が中々身に付かず、割に大雑把な絵になりがちです。授業では、男の子は頭の中で立体を意識し、どうしたらそのイメージに近づける事ができるかを一生懸命考えていくようですが、女の子は立体物にする事が難しく、むしろきれいな色の紙を使うと云った事の方に引かれていくようでした。かと云って、苦手を苦手なまま放っておく事はできません。

立体を意識して学習をすることは、男女を問わず必須です。女子の場合、まずは画用紙で遊ぶ時間が持てる環境を作る事。女の子ならたいがい家の模型の中で人形を動かしたりする事は好きでしょう。箱の中に机を作ったり棚を作ったり、細々と作っていくうちに、平面ではない家具を作れるようになる筈です。
何度も失敗して、それでもめげずに立ち向かう、それにはじっくりと時間をかけ誰にも口を挟まれずに自分の遊びに熱中する、と云った営みが必要です。女子に限らず集中の苦手な男の子にもお勧めします。

 

授業のようすはこちらのフェイスブックよりごらんください。