●2007.5.28.
Vol.58 年少さんの授業説明から
──紙、のり ( セロテープ ) 、はさみ、お宅ではこのセットが子どもの為にいつも手に届くところに存在していますか
? 紙工作は一朝一夕に上達する分野ではありません。思ったように紙を切ることが出来て、折ることが出来て、思ったように指先が紙と紙を貼り合わせる動作をしてくれなければ一歩も先に進めません。初めは立体的な意識等は皆無でしょうから、平面的な表現がごく普通です。次に空き箱等の立体物を使ってそれに紙を切って貼付けることで少し立体の気分になり、そうしたプロセスを経て紙だけで立体を作り出すことが出来るようになります。年長さんが今「お家の中」の家具作りをしていますが、年長さんですら小学生の知識は持っていませんから、机の脚の長さが皆まちまちだったりします。限りなく平面に近い表現をする子も慣れない子の中にはいます。いわんや年少さんは推して知るべし・・・
確かに紙を切ればゴミがたくさん出ますし、セロテープを湯水のように使われると勿体ないと思ってしまいがちですが、日頃活動を続けているのといないのとでは雲泥の差が出てしまいます。スプーンやフォークで食事をさせている子に急にお箸を使いなさいと云うのが無理なのと同じです。箸も毎日使うことで少しずつ上達していくでしょう
? 今日は紙を切ってすべり台やブランコや様々な遊具を紙を切ってはる、貼り絵のような手法で表現するといった程度の紙工作をします。細長い紙を切り出して斜めに貼ればそれはもうすべり台。
ここからのスタートで、いずれは紙を斜めに貼っただけでは人形を乗せてすべらせることも出来ないからコの字型に折って空間に置いてみようか、という発想に届いてくれたら良いと思っています。とにかくチョキチョキペタペタが好きになってくれるのが先決です。───
実際に授業をしてみました。案の定白い画用紙をもらっただけでは子どもはキョトン ? それでも果敢に長方形の画用紙を斜めに切断して直角三角形を作り、「出来た
! 」 階段はどうする ? と聞くと、力ずくで紙をギザギザにしていきます。既にそれだけで滑り台は成り立っていますが、こどもは直角三角形イコール細長いひも状の滑り面と思って切っていますから、滑り面と階段を同時に支える柱も必要だと主張します。折り重なるようにして貼られた滑り台のパーツたちは、大人にとっては難解な存在ですが、順を追って良く観察すると子どもの思いがよく分かって納得させられます。このように子どもが実現させたいと頑張った結果を受け止めて理解することが、子どもの次の意欲を導きだすことに繋がるのだと思います。
●2007.5.14.
Vol.57 ゴールデンウィークもとっくに過ぎて・・・
4月の終わりに「ひとりごと」を書いて、これで意気揚々とゴールデン
ウィークに突入・・、こういう時が一番危ない。すっかり1年分書いたようなつもりになっていていました。
皆さんのゴールデンウィークは如何でしたか。楽しい時を過ごされたでしょうか。私は都合8日間ばかりお休みを頂きました。遠くへは行かず、近場へ何回か出かけました。勿論孫と一緒に。お陰で自分ではなかなか踏ん切れない場所まで出かけて海も山も川も味わってきました、どれも日帰りで。自然に触れることが人をいかにリフレッシュさせるか、触れるたびに強く感じます。子どもも、つい遊んでくれるものがある場所
( 遊園地のような所 ) へ行きたがりますが、自然の中へ連れていけば新たな楽しみをすぐに見つけて遊びます。そして収穫をたくさん持って帰ることになります。今回も孫は、植物に関心を持って色々発見をしたり、河原の石の模様に関心を持って集めたり、有益な体験をたくさんしました。何か大仰に計画を立てなくても、ふらっと自然の中に足を踏み入れるだけで退屈しない時間を過ごせるものです。まだまだしばらく心地よい日が続くでしょう。自然の中で過ごす休日、試してご覧になっては如何ですか。
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