幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り「2010年2月号(チャイルド)

  お正月が終わって、子ども達が教室に帰ってきました。休みの過ごし方はそれぞれでしょうが、中には余り動かなかったんだろうな、と云う子も見受けられます。寒い時期だからという理由も考えられますが、近頃の子どもには季節に関係なく、外遊びの環境も時間も少ないのは否めないかと思います。子ども達にどのようなことをさせようとしてみても、やはり基本は動くことがスムースにできてこそで、その上に種目的な運動を積み上げることが可能になるのだと思います。そのためにパルでは、リトルや年少を通じて様々な動きを体得出来るようにカリキュラムを工夫しています。転がったり、よじ登ったり、飛び降りたり、とにかく自在に体を動かせるようになることが先決です。その先に、それまで体験した動きの記憶が活用されて、「技」に収斂されていくものなのでしょう。体の動きと共に、脚力・腕力・柔軟性といった体のコンディションを上げておくことも「技」を修得する為には必要な要素です。要は子どもが勝手に外で駆け回ることで修得してきたことで賄ってきたことなのですが、それが今はそんなに簡単にはいかなくなったと云うことなのでしょう。小学生になれば、また状況は少し変わって来ます。子ども同士が外で遊ぶことが可能な状況の中では、子ども達は好んで外に出ていきます。 ( パルの近所の小学生は割合気軽に外に出ています。 )  しかしそこで気軽に飛び出していけるようにするには、やはり幼児期の活動が無くてはうまくいかないと云う関係性があるのです。
 子どもに取って体操的要素が受験の為だけに必要だ等と極端な考えをお持ちの方はいらっしゃらないと思いますが、例えそうだとしても、子どもが上手に体を動かすのは、毎日の活動の積み重ね有ってのことなので、教室で「技」を習うことだけで解決することは出来ません。
 大人は既に生活に必要なベースがありますから、自分に必要なことをその分だけ学ぶことが可能です。が、幼児はベースがないのでまずベースづくりが必要なのです。体操に限らず、全てにおいて生活の中で養われる能力があってこそ、その上に築くものがスムーズに身についていくのだと云うことです。寒さに負けずに元気過ごして下さい。寒いと、外に出る気持ちが怯みますが ( お母さんの気持ち ) 、出た時の少しの我慢だけで、動けばすぐにコートを脱ぎたくなりますよ。これは最近の私の実感です。