幼児教室PAL パル・クリエイション

   
パル便り

パル便り5月号(チャイルド)

 桜も散って、春本番と暢気に構えていたら、熊本で大きな地震が起きました。未だに収束の気配が無く、被災した人々への救援物資の輸送が混乱しているとか。日中は暖かくても、夜は寒いのではと被災した人々が心配です。3.11の時は東京も大混乱になり、パルでも子ども達を連れて教育の森へ避難したことを思い出します。活断層だらけの日本では、いつ何処で地震があってもおかしくありません。常に準備を怠らないように心掛けておかねばなりませんね。

 今までも時折導入していた「言葉クイズ」を、今年はもっと系統立ててボリュームアップしようと思っています。これは体操の時間、器具の組み替えなどの待ち時間に行っています。早速年長さんに「反対語」を試してみました。
大きいの反対は小さい、広いの反対は狭い等々、子ども達は結構たくさんの反対語を獲得しているようでした。(「行く」の反対は?と聞いたら、「行かない!」という答えが返ってきましたが・・) 覚えるという行為に関しては、この時期の子どもが有する絶大な記憶力を考えれば、得意なのだろうと頷けます。年長の造形1回目の授業で三原色の絵の具の混合についての授業をした時も、子ども達は「赤と青は紫になる」「赤と黄色はオレンジになる」「3つ混ぜると茶色になる」と、実験する前からスラスラと答えます。何処で知識を得て記憶したのでしょうね。かといって、実際に色を混ぜる段になるとその作業は中々難しい・・
出来れば実体験を通して事実の確認をして欲しかったな、と少し残念でした。
「赤と白は?」「ピンク!」「青と白は?」「水色!」、「では黄色と白は?」「うーん
難しい・・・」この反応を見ても、固有色に白を入れるとその元の色が薄まるのだという概念は持てていません。
 
未知の事柄に対面した時に、まず「これは何だ?」と気持ちに引っかかる、そして自分なりに想像してみる、それから理解に向けて色々な解決方法を試してみるといったプロセスを踏む、その力を養って欲しいと思います。「知識を記憶する」作業こそが学習であると子どもが思い込んでしまう前に、「伸びやかに考える」ことにもっと大きな価値があることを知って欲しい、そして身につけて欲しいと思います。よく親に「何で? 何で?」を連発する子がいます。疑問を大人に発してみることも、子どもにとっての解決方法でしょう。「何で?」はおろそかに聞き流さないでください。かといって、いつも右から左へ答えのみを提供してあげるのも得策ではありません。「何でだろうね。一緒に考えよう。」
そう言って子どもを思考の世界へ引っ張り込んでください。「何で?」を更に
深いところへ導いていくのが、大人の役目ではないでしょうか。

授業のようすはこちらのフェイスブックよりごらんください。