幼児教室PAL パル・クリエイション

   

パル便り

パルだより10月号

 やっと涼しくなってきましたね.夜は気温もグッと下がって、肌がけタオルだけでは心細くなってきました。ようやく思いっきり体を動かせる季節の到来です。子ども達にたくさん体を動かすチャンスをあげましょう。

 <考えるという事>
 パルのペーパーサポートには、文章題を解く、という項目を入れています。実際に受験の問題とは被らないのですが、どうせ学習をするなら本当に考える力をつけて欲しい、この先絶対に役に立つ力をプレゼントしたいと思う故です。
 問題を一つ例に挙げてみたいと思います。“おやつの分けっこ”
 「さとる君の家に、お友だちが何人か遊びにきました。お母さんがおやつの時間に、キャラメルをみんなに6コずつ配りました。キャラメルはそれで丁度の数でした。けれど配り終えたとき、もう一人お友だちがやってきました。お母さんはキャラメルをもらった子ども達に、今配ったキャラメルを一つずつ最後に来た子にあげましょう、と云いました。みんなが一つずつもらっていない子に渡すと、全員がもらったキャラメルの数は同じになりました。おやつをもらった子は、さとる君も含めて全部で何人だったでしょうか。又、キャラメルは全部で幾つあったでしょうか。」

 これらの文章題を解く時のお約束は、足し算や引き算ができなくて良いので、問題を順に絵にして、出てきた数は全て○で描いて、最後にそれを数える事で答えを探しましょう、というものです。
上記の問題は、はじめに友達の数が限定されていないので、少し難しいと思いますが、4月から少しずつ問題に挑戦してきた子ども達はこれも解く事が可能です。日本の小学校の算数は、まず10までの数の繰り上がりの無い足し算から出発して、少しずつ計算が上達する事を目標にしているように思います。上記のような文章題は、多分三年生になっても出て来ないかな? ですがこの問題にチャレンジしている子ども達は計算の練習をしなくても、文章の意味を吟味して考える事で解く事はできるのです。
私は今、ペーパーサポートを推奨しようとしているのではありません。結構な問題解決が幼少児にも可能なのに、小学校の取り組みですら型通りの訓練的方法が続いていることに無念さを感じるという事をお伝えしたかったのです。

 これはなにも、算数に限った事ではありません。問題を解決する力を磨く場面は、どんな分野にもたくさんあります。パルで云えば、造形のカリキュラムの中にも必ずそうした取り組みを入れています。子どもに考えさせる時間を取り、子どもに発言を促し、更に作業の中で又考えさせる。本当に大切なのは、この考える作業なのではないでしょうか。今日のカリキュラムの何処の場面で、子ども達は一生懸命頭をひねったのかな、その部分をキャッチして頂ければと思います。

 

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