幼児教室PAL パル・クリエイション

   

パル便り

パルだより 2月号  チャイルド

 今年の冬は、暖冬です。あちこちのスキー場が雪不足で悲鳴を上げていま す。
 寒波は北極からロシアを経由して日本に降りてくるのが例年ですが、今年はその寒波が吹き出し口をカナダに求めた為、カナダが大雪に見舞われているよ うです。かたやオーストラリアでは、ご承知のように干ばつによる森林火災とそれに次ぐ豪雨による大洪水。地球規模での異常気象がここに来て顕著です。
数年前までは点でしか捉えられなかった異常が、この1、2年はテレビのニュースでも全世界的に繋がって目に入るようになって来ていて、この先どん どん状況が悪くなっていくのではないかと心配になります。
 お正月が終わって、子ども達が教室に帰って来ました。休みの過ごし方は夫々でしょうが、中には余り動かなかったんだろうな、という子も見受けられ ます。
寒い時期だからという理由も考えられますが、近頃の子どもには季節に関係なく外遊びの環境も時間も少ないのは否めないかと思います。教室で、子ども達 にどのような事をさせようとしてみても、やはり基本は動く事がスムーズに出来てこそで、その上に種目的な運動を積み上げる事が可能になるのだと思いま す。その為にパルでは、リトル、年少を通じて様々な動きを体得出来るように カリキュラムを工夫しています。転がったり、よじ登ったり、飛び下りたり、 とにかく自在に身体を動かせるようになることが先決です。その先に、それまで体験した動きの記憶が活用されて、『技』に収斂されて行くものなのでしょ う。身体の動きと共に、脚力・腕力・柔軟性といった身体のコンディションを上げておくことも「技」を習得する為には必要な要素です。要は子どもが勝手に外で駆け回ることで習得してきたことで賄って来た事なのですが、それが今はそんなに簡単にはいかなくなったと云う事なのでしょう。小学生になれば、また状況は少し変わって来ます。子ども同士が外で遊ぶことが可能な状況の中では、子ども達は好んで外に出て行きます。しかしそこで気軽に飛び出していけるようにするには、やはり幼児期の活動が無くては上手くいかないという関係性があるのです。
 子どもにとって体操的要素が受験の為だけに必要だ等と極端な考えをお持ちの方はいらっしゃらないと思いますが、例えそうだとしても、子どもが上手に身体を動かすのは毎日の活動の積み重ね有ってのことなので、教室で「技」を習うだけで解決することは出来ません。
 大人は既に生活に必要なベースが有りますから、自分に必要なことをその分だけ学ぶことが可能です。が、幼児にはベースが無いので、まずベース作りが必要なのです。体操に限らず、全てに於いて生活の中で養われる能力があってこそ、その上に築くものがスムーズに身に付いていくのだと云う事です。寒さ に負けずに元気よく過ごして下さい。寒いと外に出る気持ちが怯みますが(お母さんが)、出た時の少しの我慢だけで、動けばすぐにコートを脱ぎたくなりますよ。このところの私の実感です。


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