幼児教室PAL パル・クリエイション

   

パル便り

パルだより1月号 リトル/チャイルド

 あと半月で新しい年を迎えます。早いもので、コロナ禍になってからすでにまる2年が経とうと
しています。ここの所の東京都の様子は、連日新規感染者数が30人を下回っていて、諸外国と比
べて気味が悪いほど抑えられているようです。オミクロン株という新しいウィルスの登場で、ま
たじわじわと感染が増えるのではという不安は拭えませんが、過度に不安がるのではなく、今ま
で通りの予防策を徹底していきましょう。免疫力を高める工夫をすることも、コロナに打ち勝つ
対策です。適度な運動や入浴、質の良い睡眠、栄養のバランスの取れた食事、ストレスを溜めな
いようにするなどに気を配りましょう。一番簡単に免疫を上げる方法は「よく笑う」だそうで
す。笑うと副交感神経が優位になって体がリラックスし、ストレス解消にもなります。笑うと
体内のlgA濃度が上昇し、免疫を高めるという研究結果もあるそうです。
 今年のパルのクリスマス会は、SDGsがテーマです。そんな難しいことを? と思われるでしょう
が、これは人類全体が取り組むべき問題で、17の分類の内から幼児にも分かり易いテーマの理解
に挑みます。サンタが地球を巡ってプレゼントを配る間にたくさんの問題を目にして、どうしたら
良いか困っている、という設定です。17の分類のうち「エネルギーについて知る」「水について
知る」「気候変動について知る」「海の環境について知る」「生物多様性について知る」の5項
目に絞って考えてもらいます。座学をするなんて難しいことをするのではなく、いつものように教
室中に作られた体操器具によるサーキットをぐるぐる巡りながら折々に考えたり話し合ったりを
しよう、という企みです。海の動物が網に絡め取られて動けなくなっている写真などを見ると、
「かわいそう」という感情が自然に湧くと思います。それがどうして起こっているのか、どうした
ら防げるようになるのか、を考えることで自分の生活環境では何ができるかを知ってもらえたら
と思います。
 私たちはずいぶん長い間、豊かになっていく環境の中でなんの不安も感じず、もっと便利に、
もっと豊かにと無反省に過ごしてきました。そして気がつけば様々な問題が解決されないまま放
置され、ましてや限界に近づいていると知らされて慌てています。それを承知しているはずのそれ
ぞれの国は、それでもなお自国の発展をさらに進めるために二酸化炭素量の削減を先延ばしにし
ようとしています。政治的駆け引きは私たちには難しく、理解が届きません。でも、実情を知って
みんなで考え努力しようという意思を持つことはできると思います。
 どのように世の中が変わろうとも、子どもたちには「生きるための逞しい体」「考える力」
「人を気遣う心」を持つことは絶対に必要です。今月中には全ての幼稚園・小学校の受験は終了
します。親が子どものライフプランを思い描き、その入り口として良い幼稚園に、良い小学校へ、
と考えることは否定しません。ただ、今私たちがグローバルな世界に生きていることを忘れるほ
ど無理をしてはなりません。理想の環境に到達する方法が矛盾を孕んだ方法にならぬよう、既成
の轍を踏む安心感に頼りすぎないよう、未来の大人の育て方を改めて考えていきたいと思います。
 良いお年をお迎えください。                        高崎
     

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