幼児教室PAL パル・クリエイション

   

パル便り

パルだより10月号 リトル/チャイルド

 コロナが2類から5類になって、あっという間に元の世の中に戻った感がありますが、実は第9
波がやってきているそうです。”エリス”という可愛げな名前に反して威力は大きいらしく、肺炎に
なる人も増えているとか。その上インフルエンザも減っていません。5類以前と何も変わらない状
態ですが、「5類」のお墨付きが人々の不安を払拭している、という実態のない安心感が広がって
いることに、何か居心地の悪さを感じます。対策はうがい手洗い、マスク着用など従来通りで、
一人一人が各自の免疫力を高めるよう心掛けることが大切です。
 4月からの「パル便り」をざっと見直してみました。少しずつ角度は変えていても、結局私が言
いたいことは「子どものどの能力を育てるか」に尽きる気がします。パンフレットの表紙に、「幼
児期の 今やるべきことが ここにはある」と掲げていますがそれは取りも直さず、いわゆる体操教
室、造形教室ではありません、ということです。マットででんぐり返しが出来、平均台が渡れ、
リズム感を体で表現できればいい、ではありません。造形では、”達者な絵”が描ける、横向きの
顔とできれば遠近感を表現させたいと考えるお母様方がいらっしゃいますが、それはものすごく
子どもの発達を無視した考え方です。どちらも受験を意識した考え方だと思うのですが、本当に
それらのことが求められているのでしょうか。
 これまでにも何度も繰り返しお伝えしてきた新しい教育。なぜそのような教育が必要になった
のでしょう。それは近代の経済成長を支えた教育と、未来を支える教育が明らかに異なることが
分かったからです。どこかで書いたかも知れませんが、「4C」というスキルが21世紀の教育には
必要だ、と言われています。文科省や日本学術振興会の研究のデータを公表している「KAKEN」
を検索すると、文科省が「4C」教育の実地研究を進めているという研究データを見ることが出来
ます。でもまだ研究の段階というのが、もどかしい気がします。
 「4C」の4つのスキルとは?Creativity(創造を発揮できるスキル)?Critical Thinking(発生した
問題に対して自分の力で分析・解決できるスキル)?Communication(人と意思疎通できるスキ
ル)?Collaboration(人と協力できるスキル)です。このような内容を教育に取り入れる術も改良し
ていかなくてはいけないと上がってきたのがアクティブ・ラーニングという取り組みです。想像を
発揮したり問題を自分の力で解決したりは、今の教育システムではお手上げです。しかしシステム
を変えれば何とかなるかと言えば、教える側が新しいシステムに直ぐに適応できるかという問題
があります。これがスムーズに行われる様にするには、大学の教育学部の授業内容を変えていかな
ければいけないのではないでしょうか。新しい教育を行なっていきましょう、と決めたものの
実際には形ばかりの取り組みになっている教育現場が多いのではないでしょうか。それは、今ま
での教育学部を出た人を採用している私立学校にしても、中にはあまり期待できない学校もある
のではと思います。遠近法などという大それたことを子どもに詰め込もうとすれば、子供が自ら考
え発見する機会を奪い取ることにしかなりません。正に新しい教育とは相反する取り組みだと思
います。パルはあくまでも子どもに(教え込むのではない)考えさせる授業を目指します。
                                         高崎

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