幼児教室PAL パル・クリエイション

   

パル便り

パルだより12月号 リトル/チャイルド

  季節が行ったり戻ったり、今日は10月並みの温度だけれど明日はダウンが必要? 人間は季節に
翻弄されています。更にウィルスの世界は未だ人間世界を取り巻いてどのウィルスが勝利を勝ち得
るかの競争をしているみたいで、今はアデノウィルスが頭一つ出ていますが、アデノウィルスには
ワクチンも治療薬もなく抗生剤も無効だそうで、対症療法しかないそうです。子供の病と思われて
いたようですが、今年は大人も発症しているようです。気をつけてください。
 あんなに大騒ぎをしたコロナ禍でしたが、今は少し沈静化の様子です。流行の始まりで誰がこ
んなに長くこのウィルスに束縛されることになると思ったでしょう。ワクチンだ、アルコール消
毒だ、ソーシャルディスタンスだ、マスク着用だと右往左往しましたが、そして誰もがコロナに感
染する事をあんなに恐れたものですが、本当に一段落と言っていいのでしょうか。
 新型コロナウィルスの流行は、感染への不安や恐れもさることながら、様々な社会・経済行動
の自粛とstay homeによる生活の変化がもたらした緊張やストレスも同じくらい大きなものでし
た。子どもは罹患したとしても症状が軽いと言われ、老人や疾患のある人にばかり目が向けられ
がちでした。しかし子どものメンタル面はどうだったのでしょうか。突然変則的な生活を余儀な
くされ、大人がみんな不安を隠せない状況の中で、子どもは何を感じていたのでしょう。2020年
から2022年の3年間を幼稚園や保育園で過ごした子どもたちも今年一年生になりました。この3年
間の間に取られたアンケートがあります。幼児の睡眠や食事、運動、遊びについてコロナ禍以前と
比べてどう変化したかを知ろうと言うものです。睡眠における寝つきの悪さや寝起きの悪さ、食
事における間食量の増加やながら食べ、ダラダラ食べといった食生活の崩れ、遊びにおけるスク
リーンタイムの増加や身体活動量の大きい外遊びの減少といった課題が見えてきました。
 そして現実にこの学年のスタートの年に、あちこちで困り事が出現していると聞きます。この現
象は何が原因で起こっているのでしょう。
・人とうまく関わる力を養う機会が削がれた
・感情をコントロールする力が育たなかった
こうした力の減少が、「癇癪」「イライラ」「暴力」といった行動を生む理由でしょう。子ども
は自分の気持ちを客観的に見ることが難しく、イライラや不安に気づいたり収めたりする力も不
十分です。「甘え」「分離不安」や「赤ちゃん返り」という形で現れることもあります。子どもに
とって信頼できる大人は、不安を感じた時の心の拠り所です。子どもが安心できるような関わり方
が大切です。子どもたちは大人に比べて、気持ちや意見を言葉にして伝える力が未熟です。大人
は、いろいろな物事をわかりやすい表現で伝えてあげること。子どもが気持ちや意見を表出しや
すいように工夫してあげること。子どもが話してくれたらどんな内容でもしっかり受け止めてあげ
るようにしてください。このケアが必要なのは現一年生に限りません。幼児の心には当分の間、
しっかり目を向けていく必要があります。

授業のようすはこちらのフェイスブックよりごらんください。